不動産業者と契約する際の一般媒介、専任媒介契約の違いは?

不動産業者と契約する際の一般媒介、専任媒介契約の違いは?

不動産業者と媒介契約を結ぶ際の一般媒介、専任媒介契約、専属専任媒介契約の違いをまとめています。各媒介契約にメリットとデメリットがあるので注意してください。

一般媒介の特徴は、複数の不動産業者と契約ができ、レインズへの登録義務や依頼主への販売活動の報告義務もありません。

専任媒介の特徴は、1社しか契約できない上、レインズの登録や依頼主へ2週間に1回の販売活動が義務になっています。専属専任媒介の特徴は、専任媒介とほぼ同じですが、報告期間が1週間に1回となっています。

業者の信頼度によって媒介契約を使い分けるのがおすすめです。それぞれの違いを解説していくので、チェックしてください。

一般媒介の特徴

一般媒介契約の主な特徴は4項目ありますので、項目別に内容をみていいきます。

複数の不動産業者と契約を締結できる

一般媒介契約は、何社とでも契約が可能です。極端にいうと、5社でも10社でも契約をすることができますから、なんとなく買主を見つけやすいと思えますが、不動産業者のモチベーションは、あまり高くはなりません。

その理由ですが、数社と媒介契約をしたなかの1社になるので、確実に仲介手数料は入ってくる保証がありません。一生懸命に販売活動をしていても、他の会社が偶然に買主を見つけることもあり得るからです。

レインズへの登録義務がない

不動産業者が情報を共有するためのシステムに、レインズというシステムがあります。レインズはReal Estate Information Network Systemの大文字の部分を取って、REINSと呼ばれています。

日本語でいうと、不動産流通標準情報システムといいます。レインズはインターネットでつながっている、ネットワークオンラインシステムです。

全国の不動産業者が会員になっていて、売り物件情報を即座に検索することが出来ますから、買主は自分にとってふさわしい情報を早く見つけることができます。

つまり逆にいうと、売り主は早く買主を見つけることが出来るということになります。買主にとっては非常に有益なシステムになっています。

しかし一般媒介契約では媒介契約をした不動産業者には、残念ながら依頼された物件情報をレインズに登録をする義務はないので注意が必要です。

依頼者に対して販売活動の報告義務がない

一般媒介契約をした不動産業者には、依頼者に対して販売活動報告をする義務がありません。つまり言葉はあまりよくないのですが、いい加減な販売活動をしていても依頼者には分からないということになります。

依頼者が自分で買主を見つけても契約違反にはならない

不動産業者と媒介契約をしている場合で、依頼者が自分で買主を見つけても契約違反にはなりません。滅多にあることではありませんが、依頼者が自分で買主を見つけた場合には、仲介手数料を払う必要がなくなります。

ここまでのことをまとめると一般媒介契約の場合、不動産業者のモチベーションはあまり高くはないだろうということが予測できます。

契約期間

基本的には契約の有効期限は決められていませんから、原則として無制限だといえます。しかし行政指導では、一般媒介契約の有効期間は3ヶ月となっています。

不動産業者と一般媒介契約を締結するときには、契約の有効期間を3ヶ月にしたほうが、不動産業者のモチベーションは高くなります。

メリット

一般媒介契約の主なメリットですが2項目あって、それは次の通りです。

特徴のところで説明をした内容では、ややデメリット的になっていたことですが、実は反対にメリットになる場合もありますので、内容をみていきます。

多くの不動産業者と媒介契約を締結できる

前にも書きましたが一般媒介契約の場合は、複数の不動産業者と契約を締結できるので、広範囲で販売活動が行えます。そのため、たくさんの人に売却物件の存在を認知してもらうことができます。

たくさんの人に認知してもらえれば、それだけ売却できる可能性がアップするので、売却活動をしなくても売れそうな人気物件であれば、多くの不動産業者と媒介契約が結べる、一般媒介でもいいかも知れません。

不動産業者間に競争意識を持たせる可能性がある

一般媒介契約の場合、依頼者は複数の不動産業者と契約をしていることが普通です。この時に契約を締結している不動産業者を他の不動産業者に明示する「明示型」で契約を締結します。複数の業者契約をするときには、明示型になるからです。

明示型で契約をした場合、不動産業者間で競争意識が高まることがあります。特に、仲介依頼物件が人気物件であれば、この傾向が強くなりますから、早期売却ができるケースが多くなります。

デメリット 

一般媒介契約ならではのデメリットもあります。主なデメリットは3項目あって、それは次の通りになります。

放置される可能性もある

人気物件の要素をたくさん持っている物件でしたらそんなことはないのですが、あまり売れそうもない物件になると「広告を出してもうれそうもないから、広告代を回収できそうもない」と判断されてしまうこともあります。

こうなるとほぼ放置された状態になりますから、ますます売れなくなってしまいがちです。

売れない物件だと判断される可能性もある

同じ物件が多数の不動産業者のサイトに載りますから、購入希望者の目につく機会が増えますが、残念ながらなかなか売れないケースもあります。

こうして売れないまま時間だけが経過していくと、「あれ? まだ売れてない。きっとあんまりいい物件じゃないんだな。だって何か月も売れないんだから」という評価になってしまいます。不動産物件にも、やはり鮮度がありますから注意が必要です。

不動産業者間で足の引っ張り合いが起きることもある

依頼者が複数の不動産業者と契約をしていることが分かっていますから、当然他社の動きを牽制するようなことが起きます。

成約を促進するための手段として値下げをしたほうがいい場合などでも、自社から提案をした結果売りやすくなって他社が成約をしてしまうことを恐れるため、このような動きをしないケースがあります。

それと「A社が値下げの提案をしてきたけれど、御社はどう考えますか?」依頼者が投げかけると、「まだ早いと思います。それなりに喰いついてくるお客様もいますから」などといって、反対を唱えることもあります。

専任媒介の特徴

専任媒介契約の主な特徴は4項目あって、それは次の通りです。

一社としか媒介契約を締結できない

依頼者が専任媒介契約を締結できる不動産業者は1社だけです。もし、他の不動産業者が買主を見つけてきて成約をした場合、依頼者は専任媒介契約を締結した不動産業者に違約金を支払わなくてはいけません。

もし一般媒介契約から専任媒介契約に変更する場合は、特に注意が必要です。

一般媒介契約の有効期間は行政指導の範囲では3ヶ月ですが、原則としては無期限です。もし専任売却契約をする前に一般媒介契約をしていたのでしたら、きちんと解約をして置くことが重要なポイントです。

一般媒介契約をそのままにしてしまうと、契約が生きていることがあるので注意が必要です。

依頼者が自分で買主を見つけた場合営業経費を支払う

専任媒介契約の場合ですが、売り主が自分で買主を見つけることが出来ます。ただしこの場合、専任媒介契約を締結している不動産業者に対して、そこまでにかかった営業費用を支払う必要があります。

不動産業者は2週間に1回依頼者に状況報告をする

専任媒介契約を締結した不動産業者は2週間に1回以上、営業状況を依頼者に報告することが義務付けられています。依頼者は報告を聞いて今後どのような活動をして欲しいのか、不動産業者と打ち合わせをすることができます。

不動産業者は依頼された物件情報をレインズに登録

専任媒介契約を締結した不動産業者は、契約締結から7日以内にレインズに物件を登録する義務があります。依頼者はこの時に不動産業者がもらった登録証明書を確認して、レインズにきちんと登録をしたかどうかをチェックすることが出来ます。

契約期間

専任売却契約の有効期間は3ヶ月で、これは依頼者の利益を考えて設定されています。契約有効期間3ヶ月の間、不動産業者が懸命に依頼者のために買主を探すように仕向けているところが、依頼者の利益につながっています。

また、3ヶ月を過ぎても、依頼者が望めば契約を延長することは可能です。

メリット

専任媒介契約の主なメリットは2項目で、それは次の通りです。

契約を締結した不動産業者に情報が集積される

販売活動をしている不動産業者は1社しかありませんから、購入希望者や他の不動産業者からの問い合わせ状況、現地に案内をした購入希望者の反応、広告に対するレスポンスなどの情報が集積されます。

これらの情報を分析して、効果的な次の一手を考えやすいので、早期成約に結びつきやすいといえます。

不動産業者が一生懸命になる

不動産業者にとって専任媒介契約は自社だけが依頼物件の仲介をすることですから、あまり長期間レスポンスがないとか売れないなどということがあると、不動産業者としての能力を疑われますし、何より業者の利益となる仲介手数料が入ってきません。

そのため、不動産業者が一生懸命に活動してくれる傾向があります。

デメリット 

専任媒介契約にもデメリットはあります。主なデメリットは2項目で、それは次の通りです。

専任媒介契約をした不動産業者の力が反映される

専任媒介契約をした不動産業者に力があればいいのですが、もし力があまりない不動産業者にあたってしまうと、成約までの期間や売却金額に悪影響が出ることがあります。

他社と競合をしないため不活性な営業になることもある

一般媒介契約の場合だと必ず競合他社の存在がありますが、専任媒介契約の場合には競合は存在しません。このため、売却活動が思ったように進めないケースもあります。

専属専任媒介の特徴

専属専任媒介の主な特徴は4項目あって、それは次の通りです。

1社としか媒介契約を締結できない

この特徴は専任媒介契約と全く同じです。やはり専属専任媒介契約を締結する前に、一般媒介契約を締結していたのでしたら、契約を解除しておく必要があります。

違約金が発生するケースが2つある

専属専任媒介契約を締結した場合ですが、他の業者が契約成約をした場合と依頼者が自分で買主を見つけてきた場合には、違約金を不動産会社に支払うことになります。

専任媒介契約の場合には依頼者が自分で買主を見つけた場合、違約金ではなく営業費用を支払うことだけだったのですが、専属専任媒介契約の場合には違約金になりますから注意してください。

不動産業者は1週間に1回以上状況報告をする

専任媒介のばあいは2週間に1度以上だったのですが、専属専任媒介の場合だと1週間に1度以上と頻度が上がります。

その分、不動産業者に集積された新鮮な情報を知ることができますから、より効果的な次の一手に結びつきやすいといえます。

不動産業者は依頼された物件情報をレインズに登録をする

専任媒介の場合だと契約締結から7日以内だったのですが、専属専任媒介の場合には5日以内に依頼された物件情報をレインズに登録しなくてはいけません。

たった2日間ですが、より早くレスポンスを知ることが可能です。

契約期間

これも専任媒介契約の場合全く同じで、有効期間は3ヶ月になっています。趣旨も同じで、依頼者の利益を守るためです。それと、3ヶ月が過ぎても依頼者が望めば契約延長ができることも、専任媒介契約の場合と同じです。

メリット

専属専任媒介の主なメリットは2項目で、それは次の通りです。

専任媒介契約よりもさらに販売状況をつかみやすい

特徴のところでも書きましたが専任媒介契約の場合、営業活動の報告は2週間に1回だったのですが、専属専任媒介契約では1週間に1回以上となっていますから、不動産業者にどんな情報が集まっていて、どんな対応をしているのかがより良く分かります。

専任媒介契約よりもさらに積極的な販売活動が望める

専属専任媒介契約の場合だと完全に自社だけで完結できますから、不動産業者はより広告費用などをかけてくれるケースが多くなります。つまり、より積極的な営業活動を望めます。

デメリット

専属専任媒介契約のデメリットは、専任媒介契約のデメリットに加えて1項目あります。それは、囲い込みをやられやすいということです。これは専任媒介契約でもいえることなのですが、専属専任媒介契約の場合はよりされやすいといえます。

囲い込みですが、不動産売買の仲介料は売り買いの両方に発生します。売り物件の仲介を依頼されたときには、確実に売りの仲介手数料はもらえます。しかし、この時に買主を自分で探してくると、売りと買い両方の仲介手数料をもらえることになります。

そのために依頼された物件情報をレインズに登録して登録証明書の発行後、すぐにレインズから削除してしまうような不動産業者もいます。

こうやって依頼者を自分の中に囲い込んでしまうことを、囲い込みといいます。囲い込みをやられると、思ったような期間や金額で売れなくなることが多いので、依頼者の利益は大きく削がれますから、注意が必要です。

囲い込みに関してはこちらのページで詳しく解説しています。囲い込みは売主にとって不利益で注意が必要なので、ぜひ一度チェックしてみて下さい。

囲い込みで両手仲介を狙う悪質な不動産業者の手口に注意しよう

比較まとめ

一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約と3つの様式が媒介契約にはあります。そしてそれぞれにメリットもあるし、デメリットもあります。

以下の表に3つの媒介契約の内容を簡単にまとめておきます。

一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
不動産業者の契約数 明示をすれば制限なし 1社のみ 1社のみ
他の業者での成約 営業経費のみ 営業経費+違約金 営業経費+違約金
自分で買主を見つけた場合 問題なし 営業経費のみ 営業経費+違約金
契約期間 3ヶ月 3ヶ月 3ヶ月
依頼者への報告義務 なし 2週間に1回以上 1週間に1回以上
レインズへの登録義務 特になし 契約から7日以内 契約から5日以内

最後に、各契約に向いている物件です。

一般媒介契約

物件が人気エリアにあるというように、いわゆる人気物件を仲介してもらう時には有効です。それと、ご近所に住まいを売りに出していることを知られたくないようなケースには向いています。

専任・専属専任媒介契約

物件の売却を急いでいる場合だと、一般媒介契約よりもスピード感のある営業活動によって、早期成約が望めます。

どの契約様式にもいえることですが、最終的には不動産業者が持っている企業体質と能力で決まりますから、不動産業者を上手に選ぶことがポイントになります。

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