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今まさに東京などの首都圏では、東京オリンピックへ向けた不動産バブルが来ています。
建設関連だけでなく、新築分譲マンションや中古マンション、中古住宅などの売り上げも軒並み上昇しています。
東京カンテイの調査データによると、首都圏の中古一戸建ての平均売却価格は、前月比+3.9%の3,136万円と3ヶ月連続のUPです。
この不動産バブルは東京などの首都圏だけなのでしょうか?大阪や名古屋、福岡に札幌などの大都市圏でも同じように不動産バブルが来ているのでしょうか?
今後、日本の中古住宅市場は少子高齢化問題、過疎化問題などにより、低迷することは明らかです。さらに空き家対策特別措置法なども絡んできており、地方の中古住宅は、「売りたくても、売れない」という状況になる可能性もあります。
そう考えると、このオリンピック特需ともいえる不動産バブルは、今後中古住宅の売却を考えている人にとっては、まさに最後の逃げ場なのかもしれません。
各地域の中古住宅市場の動向
東京や千葉などの首都圏、大阪などの近畿圏、名古屋、福岡など、主要都市の中古住宅市場を見ていきます。
首都圏の中古住宅の動向
東京、神奈川、埼玉、千葉の首都圏全体でみると、中古住宅市場は活性化しているように思えますが、実際には東京都と千葉県が牽引している状態で、神奈川県と埼玉県だけでみると、あまり良い状況とはいえません。
8月 | 9月 | 10月 | ||||
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売上げ | 前月比 | 売上げ | 前月比 | 売上げ | 前月比 | |
東京都 | 5,850万円 | 7.70% | 5,704万円 | -2.50% | 6,514万円 | 14.20% |
神奈川県 | 3,173万円 | -0.70% | 3,156万円 | -0.50% | 3,097万円 | -1.90% |
千葉県 | 1,941万円 | 10.40% | 2,054万円 | 5.80% | 2,112万円 | 2.80% |
埼玉県 | 2,184万円 | -3.70% | 2,262万円 | 3.60% | 2,289万円 | 1.20% |
やはり東京都の大幅増が目を引きます。そして千葉県もこれで3ヶ月連続の上昇となっており、埼玉県も2ヶ月連続で上昇しています。
これら3都県を尻目に、神奈川はこれで7ヶ月連続の下落となっており、中古住宅の市場が冷え込んで来ているのがわかります。
近畿圏の中古住宅の動向
大阪を含む近畿圏では、大阪府以外は大きな下落傾向となりましたが、それまでの3ヶ月ほどは近畿圏全体でみると上昇が続いていたので、ここらで調整が入った可能性が高いとも考えられます。
8月 | 9月 | 10月 | ||||
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売上げ | 前月比 | 売上げ | 前月比 | 売上げ | 前月比 | |
大阪府 | 2,482 | -3.5 | 2,483 | 0 | 2,523 | 1.6 |
兵庫県 | 2,137 | -2.6 | 2,299 | 7.6 | 2,193 | -4.6 |
京都府 | 3,688 | 8.9 | 3,888 | 5.4 | 3,424 | -11.9 |
大幅増を続けていた京都府が、いっきに大幅下落に転じたことで、しばらく近畿圏の中古住宅市場は慎重になるのではないかという予想が多いようです。
愛知、福岡の中古住宅の動向
上下幅が少ない愛知県に比べ、福岡県は毎月のように大幅な上昇と下落を続けており、なかなか方向感が定まっていないような動きが目立ちます。
8月 | 9月 | 10月 | ||||
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売上げ | 前月比 | 売上げ | 前月比 | 売上げ | 前月比 | |
愛知県 | 2,534 | 1.9 | 2,490 | -1.7 | 2,504 | 0.6 |
福岡県 | 1,597 | -7.1 | 1,808 | 13.2 | 1,723 | -4.7 |
愛知県を含む中部圏4県の合計も前月比アップになっており、中部地方は安定した動きのように思います。
福岡県の下落は、売買された物件の築年数の平均が大幅に落ち込んだのが原因だと思います。前月の築年平均は25.7年だったのに対し、今回は29.1年となっています。
今後の中古住宅市場はどうなる?
あくまでも管理人個人の見解ですが、今後の中古住宅市場は、首都圏の中でも東京はまだ上昇が続くと予想しています。ですが、その他の3県に関しては、これ以上の上昇はあまり大きく望めないと考えます。
可能性として、今後も東京オリンピック特需は続くので、その建設工事にともない、建設資材や職人の確保が難しく、思ったように新築住宅の建設が伸びないのであれば、購入者層が中古市場へと流動してくるかもしれません。そうなると、やや中古住宅市場も上昇へと向かうかもしれません。
地方の中古住宅市場は先が暗い
ただ、それと同じことが近畿圏や愛知、福岡でも期待できるのかといえば、それは少し難しいでしょう。
地方で中古住宅の市場が伸びたり落ち込んだりしているのは、消費税の増税問題や、住宅ローンの金利上昇を懸念している部分が大きいと予測できるからです。
そのため、今後の地方部の中古住宅市場は、下落傾向に進む動きが強くなるのではと考えられます。
市場活性化のキーマンは住宅ローンの金利上昇
今後中古住宅の市場が活性化するとすれば、やはりキーマンとなるのは、住宅ローンの金利上昇によるものではないでしょうか。
10月にイギリスでも10年ぶりの利上げが決定され、これを機に世界的にも利上げの方向へ向かうという見方があるようなので、もしかすると日本の利上げもそう遠い話ではないのかもしれません。
まとめ
今後、日本の中古住宅市場が厳しくなっていくのは、誰の目にも明らかです。これからは、「買ってくれる人がいるうちに売っておく」ことが大事になってくるでしょう。
もし今後、マイホームの売却や、相続した不動産の売却を考えているのであれば、なるべく早い段階で決心することをおすすめします。
こちらの記事「築古(古い戸建の家)を売却するためのコツと注意点」では、築古の一軒家を売却する時の注意点などについて詳しく解説しているので、こちらの記事を参考に、どうすれば損をせずにすむかよく考えて行動しましょう。