家を売る時に「空き家」と「住みながら」早く売却できるのは?

空き屋にしておいた方が早く売れる?

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家を売る時に「空き家」と「住みながら」でどちらがおすすめなのか解説しています。おすすめは空き家ですが、住みながらでもポイントさえおさえておけば売却で失敗することはありません。

空き家と住みながら両者ともに売却する際のコツがあります。コツを理解しておくと早期に売却できる可能性が高くなりますので、自分の売却プランに合わせて、しっかり理解しておきましょう。

【目次】空き家と住みながら早く売却できるのは?
  1. 空き家の方が早く売却できる理由
    1. いつでも気軽に内覧できる
    2. 新居のイメージがしやすい
    3. 空き家で売却する際の注意点
  2. 住みながらでも早く売却するには
    1. 内覧者の立場に立って考える
    2. 部屋をキレイに見せるコツ
    3. 内覧者からの質問に答えられるようにする
  3. まとめ

空き家の方が早く売却できる理由

空き家と住みながらでは空き家の方が早い時期に買い手を見つけることができます。居住者のいる家よりも空き家の方が売却しやすい理由を挙げるとすれば、下記の2つが大きく影響してのことでしょう。

  • いつでも気軽に内覧できる
  • 新居としてのイメージがしやすい

いつでも気軽に内覧できる

中古物件の購入時に欠かせないのが物件内覧です。現物を確認することのできる中古物件では内覧なしで購入決定するケースはまずないと言っていいでしょう。

仲介業者も内覧者を増やせば成約する可能性が高くなるので、販売戦略上においても内覧者の確保は欠かせません。まずは物件を見てもらい、どれだけ気に入ってもらえるかがポイントとなってきます。

空き家の内覧は自由なスケジュールが組めるので、内覧者が確保しやすいです。居住したままの状態では居住者と内覧者とのスケジューリングが必要となってくるため、どうしても両者の日にちや時間の調整が必要になります。

空き家であればその調整は必要なく内覧者の都合で物件を見学できるので、多くの内覧者を確保できるというわけです。

しかし、購入意思のない内覧者が気軽に訪れることがあるので注意してください。近年は休日等に家族でモデルルームの内覧をする人も多いのですが、全ての人が真剣に物件購入を検討しているわけではありません。

お金がかからない暇つぶしとして、興味本位で内覧に訪れるケースも多く見られます。

ですが、居住している家では内覧者はどうしても気後れしてしまうため、訪れようという人は少なくなります。購入意思のない内覧者なら必要ないと考える人も多いでしょうが、たまたま訪れた物件が気に入って真剣に購入検討するケースも少なくありません。

気軽に訪れる状態であるということは、こういった見込み客を確保できる可能性が高くなってくるわけです。

新居のイメージがしやすい

また住みながらよりも空き家の方が早く売却できるのは、内覧者が新居とした時のイメージがしやすいのも影響しています。住んだままの状態ではどうしても居住者の生活感が出てしまうため、内覧者は自分が住んだ際のイメージがしづらくなってしまいます。

住みながらの状態ではどんなに頑張っても、新居とした際のイメージがしやすい状態を確保、維持することは難しいでしょう。空き家だと仲介業者によってイメージしやすい空間を演出できる上、それを維持することも難しくありません。

しかも、住んでいる人が内覧時に家の中でウロウロしていれば他人の家という印象が強くなり、イメージしにくい原因となってしまいます。事実、内覧する側が受ける印象にも大きな違いがあり、住みながらの場合には、「参考になった」「いい物件を紹介してもらった」などの反応が多いです。

しかし、空き家だと下記のような反応となり、具体的な話となるケースが多くなってきます。

  • 他に検討している人はいるのか
  • どれくらいで住めるか

人が住んでいる状態よりもイメージしやすく、早く決めないと誰かに買われてしまうという意識が生まれる確率は高くなると言えます。

空き家で売却する際の注意点

しかし、空き家だからといって確実に早期売却が見込めるわけではありません。売却するにはいかにその物件が購入検討者にとって魅力的に映るのかがポイントとなってきます。

中古物件だから我慢する必要があることは多々出てくるでしょうが、購入希望者はできるだけいい物件を手に入れたいと考えています。この心情を無視した状態では、いくら購入価格等の好条件であっても、簡単に買い手が見つかることはないでしょう。

場合によっては内覧に備えて多少の改修等や内装準備が必要な場合も出てきますし、内覧期間中の定期的な清掃等も必要となってきます。よって、内覧者を招く際にはできるだけ綺麗に見せるため、空き家¥にした後の物件管理が必要不可欠になってきます。

住みながらでも早く売却するには

ここまで説明してきたとおり居住者が住みながら売却先を探す場合は、空き家のケースよりも確実に買い手を見つけられる確率は条件的に悪くなってしまいます。しかし、実際には多くの人が住みながら売却を行って成功しています。

住みながら売却する際に是非とも押さえておいて欲しいのが、下記3つのポイントです。

  • 内覧者の立場に立って考える
  • 部屋をキレイに見せるコツ
  • 内覧者からの質問に答えられるようにする

それではこれらポイントについて解説していきます。この3ポイントをクリアできれば、住みながらという不利な条件も十分にカバーすることができるので、しっかりと理解するようにしてください。

内覧者の立場に立って考える

住みながら売却先を探す場合には、居住者の生活感が目に付くことに加えて、居住者の目が気になり十分な内覧ができないこともハンデとなります。

このハンデをカバーするためにも、居住者が内覧者の立場に立った内覧にする必要があります。そこでポイントとなるのが下記の3点です。

  • 内覧者はベランダや押入れが見たい
  • 売却期間中はなるべく予定を入れない
  • 内覧中はできるだけ家族を外出させる

内覧者はベランダや押入れが見たい

誰も住んでいない空き家ならばどこでも遠慮なく自由に見ることができますが、居住者がいる場合にはどうしても遠慮がちとなってしまうため、見たくても見ることができない場所になります。

特に収納先である押し入れは見たくても、居住者の衣類等が収納されていることもあり、見ることをためらう人が大半です。しかし、ここで居住者から「どうぞ見て下さい」と一言あれば内覧者も遠慮なく見ることができます。

また生活感が強く出ているベランダも同様です。押入れやベランダは、見てもらっても大丈夫なようにしておくのがおすすめです。

自分が内覧者ならばどんなところを確認したいのか、内覧者側の意向を理解しておけば、居住したままでも満足のいく内覧をすることができます。購入希望者がチェックするのは、ほかにも下記のような箇所が挙げられます。

  • 風呂場やシンクなどの水回り
  • トイレ
  • 床や壁

これら箇所は確認したいのに遠慮して見ないことも少なくありません。是非とも居住者側から率先して見せるように心がけましょう。

売却期間中はなるべく予定を入れない

住みながらの物件は空き家よりも内覧希望者の数は少なくなります。よって、売却が決まるまでの期間中はなるべく予定を入れず、内覧者を逃すことなくできるだけ多くの人に見てもらえるようにしましょう。

物件売却には内覧者に高印象を持ってもらうことがポイントとなってきます。しかし売却物件は売り出し後3ヶ月から4ヶ月が勝負とも言われ、それ以上経過すればなかなか買い手が見つからないのも事実です。

中古物件の平均売却期間は3ヶ月から4ヶ月が一般的だと言われています。それ以上の期間を経過して売却先が決まらない場合には売り出し価格の見直しが必要となるため、希望価格で売却できない可能性も出てきます。

となればローンの一括返済もできなくなるケースが発生して、自己資金を当てる必要があります。この展開だけはどうしても避けたいところです。

こういった売れ残り物件となる原因の一つに挙げられるのが内覧者の少なさです。内覧時間が限定的となれば内覧者は少なくなり、売却できるチャンスは確実に低くなってしまいます。

となればできるだけ多くのチャンスを得るためにも、臨機応変に内覧者へ対応することは早期売却の第一歩と言えます。

内覧日はどうしても土日休日が多くなりますが、平日の夜なども対応できるようにして内覧可能時間を広く持つようにしておくとよいでしょう。期間中は不便さも感じるでしょうが早期売却を実現し、売れ残り物件とならないためにも、できるだけ多くの内覧者に見てもらえる体制をとるようにしてください。

内覧中はできるだけ家族を外出させる

住みながらの売却先探しは生活感が強く感じられるため、どうしても内覧者の購入意識を低下させてしまいます。それを少しだけでもカバーするため、内覧時は奥さん一人での対応が効果的です。

内覧中に子供や祖父母、旦那さんがウロウロしていては、さらに生活感を強く感じさせることになりますし、落ち着いて内覧することもできなくなります。それを防ぐためにも内覧時には家族には外出しておいてもらい、仲介業者と奥さんで対応することをおすすめします。

部屋をキレイに見せるコツ

魅力的な物件だと感じさせることが、内覧者の購入意欲を上げるには効果的です。そこで一番注意しなければならないのが清潔感で、いかに部屋をキレイに見せるかで受ける印象は大きく変わってきます。

内覧期間中は普段時よりも特に念入りな清掃が必要になってきます。特に下記の箇所をキレイにしておけば確実に高印象を与えることができるでしょう。

  • 家の顔でもある玄関
  • リビング
  • キッチンや風呂場、トイレの水回り
  • 設備収納

また念入りな清掃に加えて風通しの良さや部屋を明るく見せることで与える印象は大きく変わってきます。カーテンを開けて日差しを取り込む、花を飾るなどの演出も高印象を与えるには効果的です。

住みながらこの状態を維持するのは簡単ではありませんが、早期売却のためには必要だと考えて継続維持できるよう努力してください。

それでは部屋をキレイに見せるコツをいくつか紹介していきますので是非参考にしてください。

不用品はなるべく処分しておく

部屋の中はゴチャゴチャあれこれものが置かれた状態よりも、不必要なものが少なくすっきりしている方が確実に好印象を与えられる上、居住者の生活感を抑えることができます。モデルルームが好印象を与えるのも、このスッキリ感を感じさせる室内装飾を心がけているからです。

よって、内覧者を迎える前には不用品の処分をして、スッキリ感を演出することをおすすめします。不用品は売却決定後の引越し時に処分する必要がありますし、引越し先に持っていけば、その分引越し費用は高くなってしまいます。

事前に不用品をできるだけ処分しておけば内覧者への印象度アップと引越し費用軽減という2つの効果が生まれます。ぜひ、不用品の処分は行うようにしましょう。

押入れをキレイに見せるコツ

普段は隠しているところだけに見たときにキレイだと感じてもらえれば、内覧者に与える印象は特にいいものになってきます。その点で言えばチェック箇所でも上位に挙げられる押し入れをキレイに見せることができれば、確実に好印象を持ってもらえます。

ですが、押し入れをキレイに見せるといってもどうすればいいのか?と思われる人が多いのではないでしょうか。そこで参考となるお金をかけずにきれいに整理整頓できるコツを紹介しておきます。

そのコツは下記のとおりです。

  • 収納ボックスを目を引く図柄を統一しておしゃれな雰囲気を演出する
  • 中身が見えない収納ボックスで生活感をなくす
  • 着ない服を処分してゴチャゴチャした押し入れにすっきり感を演出
  • ポールを取り付けて洋風感のあるハンガーラックにする

他にも収納としての利用にこだわらず、中段を机として利用するワークスペースに変更するなどのアレンジ等、お金をかけずにおしゃれ感を演出することもできます。

内覧者からの質問に答えられるようにする

中古物件の場合には内覧者から質問されることがあります。セールスは仲介業者に任せますが、内覧者からの質問に明確な回答ができればより安心感を与えることができます。

質問してくるということは購入希望者が不安に感じている証拠です。こういった不安材料は購入意識を低下させる大きな原因となります。特に売却理由については下記のような懸念から尋ねられるケースが多いので、明確な回答を用意しておく必要があるでしょう。

  • 物件の所有者と近隣とのトラブル
  • 物件の欠陥の有無
  • 夜中の長距離トラック等の騒音

トラブルが原因で売却するのではないことを印象付ける回答を用意しておきましょう。

また居住者が気にしている問題は極力隠そうと考える人は多いのですが、売却後の補償として瑕疵担保責任という保証制度があるので、売却物件に補修・保証が発生すると売主がその責任を取ることになります。

売却後トラブルとならないためにも、特に古い物件に見られる下記問題には正直に回答するようにしてください。

  • 建付が悪くなり扉の開閉がしづらい
  • 間取りに問題がある
  • シロアリ対策が必要
  • 家に傾きが出ている
  • 耐震性能や断熱性能が悪い

まとめ

住みながらの状態よりも空き家の方が早く物件売却ができる可能性が高いのは事実です。しかし、今回解説したようにできるだけ多くの内覧者を迎え、好印象を持ってもらうことさえできれば、住みながらでも早い時期に売却はすることができます。

そのためには多くの内覧者を迎えられる体制を築くことはもちろんのこと、住みながらの売却で考えられるデメリットをできるだけ解消することが重要なポイントとなってきます。

空き家のように売却までの過程を全て仲介業者に任せることができず、売却先が決定するまでは居住者にはいくつもの負担が強いられることになりますが、早期売却のためと考えて家族全員が協力して売却努力を維持するようにしましょう。