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土地活用で、コインランドリー経営を検討する人も多いのではないでしょうか。コインランドリー経営のメリットはいろいろありますが、大きなメリットとしては3つあります。
- 比較的堅実なビジネスだといえる
- 参入しやすく地域社会にも貢献できる
また、一方のデメリットですが次のようなことがあります。
- 堅実だけれどもハイリターンではない
- 意外に初期費用が必要
- フランチャイズに加入すると差別化が難しい
メリットとデメリットは他にもありますが、後半で詳しく説明していきますので参考にして下さい。では最初にコインランドリー経営で必要な初期費用から解説していきます。
コインランドリー経営の費用や利回り
コインランドリーを始めようと思った時に、費用や利回りがどれくらいなのか、気になると思います。
初期費用、ランニングコスト、利回りの順番に解説していきます。
初期費用
コインランドリーの運営は、フランチャイズに加盟する方法と自分ですべてを管理する方法の2つがあります。一般的なのはフランチャイズに加盟する方法です。2つの方法の初期費用を比べてみると、両者とも初期費用に大きな開きはありません。
一般的なフランチャイズチェーンに加入して開業するときのモデルケースを、4例挙げてみます。ここに挙げる費用の他に、加盟金や店舗候補地のマーケティング費用、それにチラシなどの広告宣伝費は、別途必要になるので注意して下さい。
コインランドリー経営のポイントは、洗濯機や乾燥機の数で、設置する台数によって金額はかなり違ってきます。洗濯機や乾燥機の数が少ないと、せっかく来た利用客を待たせる結果になるので客離れの要因になりますが、逆に多過ぎると無駄な投資になってしまいます。
コインランドリー初期費用例-1
都市型のロケーションを想定した、小規模店舗です。
- 店舗面積:10坪前後
- 機械台数:洗濯機3台・乾燥機3台
- 必要資金:約700万円~900万円
ちなみに駐車場はなしで、売り上げ予想としては月間約25万円ぐらいが目安になります。
コインランドリー初期費用例-2
都市型のロケーションを想定した、少し大きめな小規模の店舗です。
- 店舗面積:15坪前後
- 機械台数:洗濯機3台・乾燥機4台
- 必要資金:約1500万円
駐車場スペースは3台分で、売り上げ予想は月間約40万円ぐらいが目安になります。
利用客が自転車に洗濯物を載せてくる人が多いので、駐車場スペースの必要がないという予測でしたら店舗自体の面積を増やせますから、洗濯機や乾燥機をもっと増やすことは可能です。その場合は、売り上げをもう少し多く見込めます。
コインランドリー初期費用例-3
都市型のロケーションで、さらに大きめな店舗です。
- 店舗面積:25坪前後
- 機械台数:洗濯機5台・乾燥機8台
- 必要資金:約2500万円
駐車場スペースは5台で、売り上げ予想は月間約75万円ぐらいが目安になります。
こちらも例-2と同じで、利用客が自転車に洗濯物を載せてくる人が多いので、駐車場スペースの必要がないという予測でしたら店舗自体の面積を増やせますから、洗濯機や乾燥機をもっと増やすことは可能です。その場合は、売り上げをもう少し多く見込めます。
コインランドリー初期費用例-4
郊外型のロケーションで、大型店舗です。
- 店舗面積:35坪前後
- 機械台数:洗濯機6台・乾燥機11台
- 必要資金:約3300万円
駐車場は7台分で、売り上げ予想は月間約100万円ぐらいが目安になります。
以上が、店舗の大きさ別の初期費用の目安になります。次に運営にかかるランニングコストをみていきます。
ランニングコスト
コインランドリーのランニングコストですが、他の業種に比べると項目が少ないことが特徴です。何よりも設置するだけで、人件費がほとんどかかりませんから、結果的にランニングコストを低く抑えることが出来ます。
1日当たり30人程度の利用客がある、小規模店舗の月間のランニングコストは次のとおりです。
- 水道光熱費:約10万円
- コールセンター費用:10,000~15,000円
- 洗剤や掃除用品:約5,000円
になります。金額を合計すると約12万円が月間のランニングコストの目安になります。
コールセンター費用というのは、フランチャイズに加盟している場合に必要になります。店舗に電話番号が表示してありますから、機械故障などのトラブルが起きた時には24時間緊急対応をしてくれるので、何かあってもオーナーが店舗までいくことは、ほとんどありません。
この他にフランチャイズ本部にロイヤリティーが必要な場合にはその金額が、店舗を借りている場合には家賃が発生します。
利回りの目安
コインランドリーを始めたとして、いったいどの程度の利回りがあるのかという疑問があります。利回りはいろいろな土地活用方法を比較する上で、重要な数字の1つになります。
コインランドリーの利回りの計算式ですが、次のようになります。
利回り=(売上-ランニングコスト)÷初期費用×100%
で計算します。
1日の利用客30名前後で、月間売り上げが40万円程度、ランニングコストが約12万円の店舗を例に取って考えてみます。ちなみに初期投資額は1,500万円と仮定します。
(40万円-12万円)÷1500万円×100%=18.7%
月間売り上げが40万円という数字は、かなり客単価を小さく想定していますから、実際には45万円程度まで見込めると思います。そうなると利回りは22%程度まで上がってきます。さらに、集客力のいいロケーションでしたらもっと利回りは高くなります。
洗濯機も乾燥機も良いものを導入しておくと20年や30年は持ち、耐久性も問題ないので、買い換えのための資金を溜めておくこともできます。
初期投資の回収が終わったら積極的に資金を溜めて、10年後に最新の機械に入れ替えてリフレッシュオープンをするなどの販促活動をすることも可能ですし、2店舗目を持つことを視野に入れることもできます。
コインランドリー経営のメリットとデメリット
コインランドリー経営にはメリットもありますし、デメリットもあります。
メリットばかりに目がいってしまうと、経営に失敗する可能性があるので、しっかりデメリットを理解した上で、経営を始めることが成功へのポイントになります。
まずは、コインランドリー経営のメリットから解説していきます。
コインランドリー経営のメリット
コインランドリー経営のメリットですが、大きく別けると2項目になります。それは、次のとおりです。
- 堅実なビジネスであること
- 参入しやすく地域社会にも貢献できる
項目別に内容を見ていきます。
堅実なビジネスであること
儲けを示す粗利益率が70%以上ありますから、売り上げ自体がそれほど高くなくてもやっていけます。他の商売に比べると粗利益率が高いので、経営上非常に堅実だといえます。
それと、毎日確実な現金収入がありますから、売掛による貸倒れなどの心配がありません。売り上げ管理もやりやすく、キャッシュフロー経営がしやすいことも堅実さにつながります。
また、コインランドリーは衣食住の衣に関わる部分になりますので、好不況にあまり左右されずに経営出来ます。他にも、商品仕入れが簡単なので在庫ロスが出ませんから原価管理がしやすのも、コインランドリー経営の堅実な部分です
参入しやすく地域社会にも貢献できる
コインランドリー経営に必要な資格や許認可は何もありませんから、簡単に参入できます。
知識がなくてもフランチャイズの本部がついていますから、手軽に参入できます。万が一、営業中にトラブル等があっても、フランチャイズ本部のコールセンターのスタッフが解決してくれるので安心です。
店舗では接客をする必要もないので、もしアルバイトを使うことになっても、閉店後や閑散時に掃除や洗剤の補給をする程度ですから、従業員教育が要らないことも手軽に参入できる要因です。
他にも、時間を問わず洗濯と乾燥が出来るので、深夜に帰宅する人にとっては必要な部分でもありますし、梅雨時などのように洗濯はできても乾かせないときには、非常に喜ばれますから、地域社会への貢献にもなります。
コインランドリー経営のデメリット
コインランドリーの経営上デメリットはあるのかと考えてみると、やはりそれなりのデメリットはあります。
コインランドリー経営上の代表的なデメリットしては5項目を挙げることが出来ます。メリットよりも項目が多いと思うかもしれませんが、実はメリットのように大きく別けられない分、数が増えているだけです。
その5項目は次のとおりになります。
- 機械の設置が難しい
- 競合店が出来ると売り上げが下がりやすい
- 決してハイリターンにはならない
- 初期投資が大きい
- 差別化しづらい
では、項目別に内容を検討してみます。
機械の設置が難しい
家庭用の洗濯機や乾燥機とは違いますから、それなりの設置方法を取らないと上手く作動してくれません。
その為、一度設置をしてしまうと移動することが非常に難しくなりますから、店舗の移転などはやりにくくなります。開店前にはしっかり立地条件の良し悪しを確認することが大切です。
競合店が出来ると売り上げが下がりやすい
これはコインランドリーに限ったことではありませんが、競合店が近くにできると利用客が分散してしまいます。特に、コインランドリーのように数百円単位の金額だと、気軽に店を変えてしまう傾向があります。
決してハイリターンにはならない
コインランドリーは客単価が小さいですから、売り上げもさほど大きな金額にはなりません。結果的にハイリターンを望むことは出来ません。もし、コインランドリー経営でハイリターンを狙うのでしたら、多数店舗展開が必要になります。
初期投資が大きい
設置する機械が高額なため、どうしても初期費用が大きな金額になってしまいます。店舗の大きさなどから考えると、割高感があるかもしれません。
差別化しづらい
コインランドリー経営を始める時に、フランチャイズに加盟することが一般的です。しかし、フランチャイズに加盟した場合、店舗イメージや運営面で独自のカラーを出すことは出来ませんから、どうしても他店との差別化が難しくなります。
以上が、コインランドリー経営のメリットとデメリットになります。土地活用でハイリターンを望まない人で堅実性を求める人にとっては、有効な活用方法の1つになると思います。
コインランドリー経営を始める際の流れと手続き
コインランドリーを始めようと思った時に、どのような流れで、どんな手続きが必要なのかという疑問があります。
一番簡単な方法は、フランチャイズチェーン店に加盟することです。フランチャイズですから、オーナー独自のカラーは出しづらいのですが、逆に言うとオーナー自身がすることは、ほとんどありません。
フランチャイズ本部に問い合わせをして、説明を受けて納得できたら加盟契約をして、料金を納めれば経営がスタートします。
公的な手続きとしては、店舗所在地を管轄している税務署に開業届を出すだけです。開業届は、税務署に行くと無料の書類がありますから、その書類に必要事項を記入して提出すれば手続きは完了です。
しかし、フランチャイズに加盟しないで独力で開業しようとした場合だと、次のような5つのステップがあります。
- 店舗候補地の立地条件を調査
- 店舗の企画から設計や機材調達のできる業者を探す
- 資金計画を立てる
- 施工
- 店舗オープン
このような手順が必要になります。
まとめ
コインランドリー経営は、利回りも良いので堅実なビジネスだといえます。利回りが高くて堅実性があるので、よほど変な立地条件の土地に店舗を構えない限り、極端な失敗はないといえます。
しかし、営業自体が雑になってしまうと、どうしても客離れが起きやすいことと、近くに競合店がオープンすると利用客の分散が起きやすいことも確かです。
雑な営業とは、掃除が行き届かないためにクリーンなイメージが保てないということが、一番雑さを感じさせます。フランチャイズと言ってもオーナーさんのチェックは必要です。衣類を洗濯して綺麗にする場所ですから、隅から隅まできちんと掃除が行き届いているか確認するようにしましょう。
実際に、近くのコインランドリーを見てみると、お客さんが全然入っていませんでした。
坪数でいうと50坪ぐらいある大型店で、洗濯機や乾燥機の他にクリーニング屋さんが使うような、スチームが強力な業務用のアイロンまで置いてある優れた設備の店舗でしたが、よく見ると、ガラスは曇ったままだし、店舗の床の隅々には薄らと埃が溜まっているような運営状況でした。
閑散としている理由がそれだけなのかどうか分かりませんが、やはりきちんとした運営を心掛けなければ、どんな業種でも上手くはいかないということだと思いますので、店舗を任せきりにしないように注意しましょう。