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今持っている土地で、遊休地になっているところを太陽光発電にしてみようかなという人が、近年増えてきています。
太陽光発電は田舎の土地でも活用の対象になりますから始めやすいし、ただ土地を遊ばせておくよりも有効に活用できるということが理由のようです。
しかし、実際にソーラー経営をしたときに、どんなメリットがあって、どんなデメリットが発生するのか大変気になります。
ソーラー経営で受けられる主なメリットは4項目あって、それは次の通りになります。
- 固定価格買取制度を使える
- 田舎の土地でも設置可能
- 自治体から補助金が出るケースもある
- メンテナンスが楽
このようなメリットがありますが、一方ではデメリットもあります。主なデメリットも4項目あって、それは次の通りです。
- 高額な初期費用
- 固定買取制度には期限がある
- 買取価格が下がりつつある
- 設置後に日照が減ることもある
このようなことが言われています。詳しいことは、後半で初期費用などと合わせて説明していきます。
ソーラー経営の費用や利回り
ソーラー経営の費用や利回りは一体どれくらいなのでしょうか。始めたはいいけど、赤字経営では意味がありません。
そこで、始める際の初期費用や、実際に経営する際のランニングコストや利回りについて解説していきます。最初に初期費用からみていきます。
初期費用
ソーラー発電システムを設置する際の単価は1KWにつき約37万円が目安になります。どの程度の面積の土地で、ソーラー経営をするかによって、初期費用は違ってきます。
例えば200㎡の土地でソーラー経営を始めようとした場合で、隙間なくソーラー発電設備を敷き詰めて、30KWの発電量なケースの初期費用は
37万円×30KW=1,110万円
が目安になります。アパートやマンション経営ほどではありませんが、同じ面積で舗装をした平面駐車場を経営する場合よりも、かなり高額な初期費用が必要になります。
ランニングコスト
ソーラー経営のランニングコストの主な部分は、メンテナンス費用です。ソーラー経営でのメンテナンス費用の目安は、1KWあたり年間6,000円が標準的な価格ですから、前述の30KWの規模だと年間18万円になります。
では、ランニングコストの一覧を挙げてみます。
- 点検と清掃費用
- 交換や修理費用
- 電気代
- 保証延長と保険料
- 税金
このような項目がありますので、内容をみていきます。
点検と清掃費用
非住宅用で50KW以上の発電量があると、法定点検が必要です。法定点検は電気主任技術者を選任しますが、2000KW以下の場合だと外部委託ができます。外部委託の費用ですが、年間で50万円から100万円ぐらいだといいます。
それと、パネルは自然に汚れるので清掃費用が必要になります。汚れると発電効率に影響しますから、定期的に掃除をしなければいけません。
小規模なら1式で数万円、あるいは1KWあたり2,000円~5,000円程度です。メガソーラーになると単価が安くなり、1KWあたり1,000円程度まで安くなります。
交換や修理費用
発電パネルですが、長期間使用していると劣化するため発電能力が落ちてきます。性能改善を目指すのでしたら、交換が必要になってきます。保証期間内に劣化することはありませんから、基本的には有償交換になります。
それとパワーコンディショナーの修理も発生することがあります。基盤交換が主な修理になりますが、費用の目安は数万円になります。しかし1台丸ごと交換をしようとした場合だと、20万円前後の金額が必要になります。
その他にも、売電メーターは10年に1度交換する必要がありますが、電力会社負担なのかソーラー経営者負担なのかは、売電契約をした電力会社次第です。
電気代
発電しているのだから、電気代なんていらないだろうと思いがちですが、発電できない夜間の電気代が必要です。
パワーコンディショナーは自立運転が可能ですが、夜間は待機電力が必要になります。機種や台数、配線方法(単相か三相)などでも若干の差はありますが、1台の月額は数百円程度になります。
保証延長と保険料
ソーラー発電の設備は、10年のメーカー保証がついているケースがほとんどです。パネルだけは20年保証のケースもありますが、それ以外については10年保証だと思ってください。
この保証期間を1KWあたり5,000円~10,000円で、5年間延長する制度をメーカーでは用意しています。ちなみに東芝は10年間延長可能です。
ソーラー発電設備は高額ですから、保証期間が過ぎたときの不測の事態に備えて保証延長費用を毎月備蓄しておいたほうが賢明です。
それとソーラー発電設備は動産としての側面がありますから、火災保険・動産保険・売電収入補償保険などに加入しておく必要もあります。
税金
ソーラー発電設備は償却資産として扱われるため、固定資産税の対象になります。ただし、軽減措置を申請すると、初めの3年間は軽減措置を受けられます。それと売電収入は、必要経費を除いた所得が税金の対象になります。
固定資産税ですが10KW以上が対象になっていて、償却資産ですから毎年評価額を減額して課税していきます。
初年度は取得額に0.936を乗じた額に、2年目以降は前年度の評価額に0.873を乗じた額が評価額になります。そして、評価額の1.4%が税率です。それと、平成28年4月1日以降に取得した設備は、取得年度から3年間課税標準額が2/3に減額されます。
例えば取得額1,000万円のソーラー発電設備で試算をしてみます。
- 1年目:(1000万円×0.936)×2/3×1.4%=87360円
- 2年目:(936万円×0.873)×2/3×1.4%=76264円
こうして毎年評価額を下げながら、評価額が償却資産の課税対象になっている150万円を切るまで、課税されます。
所得税の計算ですが、次のような計算で算出した所得にかかります。
所得=売電収入-減価償却費
減価償却費=取得価格×0.059
利回りの目安
ソーラー発電を経営したときの利回りですが、一般的にいわれているのは年間8%~10%ぐらいが目安になります。
実質利回りの計算ですが、次のようになります。
(年間売電収入-年間ランニングコスト)÷初期投資額×100%=実質利回り
前出の200㎡で初期費用1,110万円のソーラー経営を例にとって、資産をしてみます。年間発電量は問題なく稼働していれば35,000KW程度です。電気会社の買取価格が産業用だと1KWあたり29円ですから、年間売電収入は1,015,000円です。
ランニングコストは大まかな計算で、年間で52万円とします。これを上記の式に当てはめると、
(1,015,000円-52万円)÷1,110万円×100%=約4.5%
となります。よく言われている利回り8%~10%は実は表面利回りで、それに自治体からの補助金を加えた計算になっていると思われます。表面利回りの計算は次の通りです。
年間売電収入÷初期投資額×100%=利回り
ですから、これに上記の条件を当てはめると
1,015,000円÷1,110万円×100%=約9%です。
ほぼ一般的にいわれている8%~10%に近い数字になっています。表面利回りと実質利回りをどうとらえるのかは、受け取る人それぞれですが、経営の実態に近い数字は実質利回りになることだけは、覚えておいた方がよいでしょう。
実質利回りの数値を落としているのは、電気主任技師の外部委託料金です。料金を安くするには、メンテナンスを個別に管理するよりも、電気主任技師の選任も含めた総合メンテナンス契約するのがおすすめです。
2017年4月1日から新FIT法が施行されていますから、定期的なメンテナンスは義務化されています。この定期点検費用が利回りに大きく影響しています。
この改正法に対応するために、総合メンテナンスプランを提供している業者が数多く出てきていますから、資料をもらって検討する必要があります。
ソーラー経営のメリットとデメリット
ソーラー経営にはメリットもありますし、デメリットもあります。経営する際はデメリットをしっかり理解した上で、始めないと失敗する可能性が高くなります。成功するためには、デメリットの理解が重要になります。
まずは、ソーラー経営のメリットから解説していきます。
ソーラー経営のメリット
初めにも書きましたが、ソーラー経営をして得られる主なメリットは4項目で、それは次の通りです。
- 固定価格買取制度を使える
- 田舎の土地でも設置可能
- 自治体から補助金が出るケースもある
- メンテナンスが楽
では、項目別に内容をみていきます。
固定価格買取制度を使える
固定買取制度という制度ですが、自然エネルギーを利用して発電した電力を一定の価格で電力会社が買い取るように定めたものです。
価格は年度ごとに多少違いますが、平成29年度の価格は家庭用が1KWあたり28円、産業用が1KWあたり29円の設定になっています。
この制度があるのでソーラー経営を始めた場合、作った電力は必ず売電できるので、ロスをゼロにすることが可能です。ただし、この売電価格は将来的には下がることが予想されています。
田舎の土地でも設置可能
土地活用をする場合、アパート・マンション経営や駐車場経営、コインランドリーなどが頭に浮かびますが、すべて人が住んで生活をしている町であることが条件です。つまり、ある程度の人口がなければ、成立しません。
しかしソーラー経営は、生活している人がまったくいないような田舎の土地でも成立します。ソーラー発電設備を設置できて、ソーラーパネルに太陽光が当たるという条件さえクリアーできればどんな土地でも、問題なく経営できます。
自治体から補助金が出るケースもある
平成27年までは国が補助金制度を実施していましたが、現在は終了しています。しかし、一部の自治体では現在も補助金制度を実施していますから、対象地域で経営をしようとした場合には、初期費用を抑えることができます。
メンテナンスが楽
アパート・マンション経営の場合は、建物のメンテナンスにかなり手間がかかります。特に、マンションの場合になると管理人を常駐させて共有スペースの掃除をきちんとやらないといけないし、将来的に老朽化したときの修復工事のことを考えると、メンテナンスは大変です。
ソーラー発電に必要な設備はすべて屋外なので、落ち葉が積もったり鳥の糞が落ちてきたりはしますが、定期的に掃除をするだけで簡単にきれいになります。
他に、業者による定期点検は4年に1回以上するように資源エネルギー庁が推奨している程度ですから、ほとんど手間はかかりません。
ソーラー経営のデメリット
メリットがあれば、一方では必ずデメリットがあります。ソーラー経営をしたときに発生する主なデメリットですが、4項目あって次の通りになります。
- 高額な初期費用
- 固定買取制度には期限がある
- 買取価格が下がりつつある
- 設置後に日照が減ることもある
項目別に内容をみていきます。
高額な初期費用
2017年4月1日から義務化された定期点検ですが、総合メンテナンスをやってくれる業者と契約をすると、かなり割安にやってもらえるので、費用はそれほど掛かりません。
しかし、初期費用がかなり高額になります。経済産業省の資料によると、10KW未満の場合1KWあたり385,000円、10KW~50KW未満の場合は1KWあたり約37万円の費用が掛かります。
30KWのソーラー経営をしようとした場合、1,110万円という高額な初期費用が必要になります。アパート・マンション経営ほどではありませんが、かなり高額な初期費用を覚悟しなくてはいけません。
固定買取制度には期限がある
固定買取制度には期限があります。10KW未満の場合は10年、それ以上の場合だと20年と期限が決められています。
この期限を過ぎると、発電事業者と買取をしてくれている電力会社の2者で話し合いをして、以後の買取価格を決めなくてはいけません。この話し合いの結果出てくる買取価格は、固定買取制度よりも低くなることが一般的です。
買取価格が下がりつつある
固定買取制度によって一定期間の売電は保証されていますが、傾向としてこの価格自体が下がってきています。
いったん下がった買取価格が、今後上がることはまず考えられませんし、さらに下がっていくことも考えられます。
設置後に日照が減ることもある
いくら人気のない田舎だからといっても、大きな建物が建たないという保証はありません。ソーラー発電設備が陰になってしまうような場所に、大きな建物が建ってしまった場合、発電ができなくなってしまうことも考えられます。
ソーラー経営を始める際の流れと手続き
ソーラー経営を始めようとした場合ですが、どんな手続きや流れがあるのか調べてみました。流れとしては7段階あって、それは次の通りです。
- プランニング
- 電力会社と事前協議
- ソーラー発電設備業者と契約
- 経済産業省へ設備認定を申請
- 電力会社へ連係を申請
- 着工
- 売電開始
では、項目別に内容をみていきます。
プランニング
ソーラー発電設備業者を決めたら、現地調査をして工事に必要な費用の概算見積もりを取ります。見積もりに納得がいったら、実際にソーラー発電システムの設計を予定してもらいます。この時に、収益の見通しについても話し合う必要があります。
電力会社と事前協議
接続を予定している系統(電線)に空き容量があるのか、電力会社に検討をしてもらいます。50kW未満でしたら1~2ヶ月で、それ以上になると3ヶ月以上かかる場合もあります。
ソーラー発電設備業者と契約
費用、収益の見通しに納得して、電力会社との協議の見通しが立てば、ソーラー発電設備業者と契約をします。
経済産業省へ設備認定を申請
売電をするためには、経済産業省に発電設備の認定申請を提出が必要です。認定までの期間は、1ヶ月程度だといいます。
電力会社へ連係を申請
電力会社に系統連系の申請をします。設置容量が50KW未満の場合だと低圧連係、それ以上の場合は高圧連係になります。
着工
ソーラー発電システムの工事は、基礎工事に時間がかかりますから、土地の状態次第ではかなり日程が必要になるケースもあります。
売電開始
工事が完了して連係が済めば、やっと売電を始めることができます。工事着工から売電開始までの期間ですが、大体2~3ヶ月程度かかることが多いといいます。
以上がソーラー経営に関する費用や利回り、リスクになります。ソーラー経営は他の活用方法と違って、田舎の土地でもできる土地活用になります。
親から相続した田舎の土地など余っている土地を、有効活用したいと検討している人にはおすすめです。ただし、今後は売電価格の下落が予想されますので、経営する際はリスクをしっかり理解しておきましょう。