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「家の中を見られるのは嫌だな・・」、「押入れとかクローゼットの中まで見られるのかな」など、内覧を嫌う人は多いです。
しかし、家の売却では、購入希望者の内覧は避けては通れませんし、あなたの家をアピールする最大のチャンスでもあります。内覧時の印象で、契約の成否を左右することもあります。
そこで今回は、内覧時のコツや注意点について、詳しく解説していきます。
室内の印象アップポイント
内覧時に好印象をもってもらうポイントは、「広い・明るい・清潔・誠実」の4つです。
内覧者を迎えるときは、とにかくこの4つのポイントを心がけて準備をしましょう。ちなみに「誠実」というのは物件のことではなく、売主の態度や対応という意味です。
これから色々なアドバイスをしていきますが、この4つのポイントに繋がることばかりです。あまり難しく考えずに、この4つのポイントを特に意識しておきましょう。
物はなるべく減らす
内覧者が真っ先に抱く印象は、「広い」か「狭い」のどちらかです。もちろん、広いと思ってもらうほうが好印象です。
家具や家電など、物が多い家はどうしても狭く思われがちです。物件を広く見せるためには、必要なもの以外の家具や荷物は片付けて、見えないようにしまっておきましょう。
これはあくまでも理想ですが、意識するのは「家具や家電はあるけど、生活感がない家」です。わかりやすく言うと、住宅展示場のような雰囲気だと思ってください。
もっと具体的に言うなら、家具や家電のホコリ、ゴミ箱にゴミが入ったまま、洗った食器を水切りカゴに入れたままなど、生活感満載の状態で内覧者を迎えないということです。
その中でも特に気をつけて欲しいポイントは「玄関」と「リビング」の2ヶ所です。下でも詳しく解説しますが、この2ヶ所だけは徹底的に掃除と整理整頓をしておくよう心がけましょう。
トランクルームを利用する
どうしても収納できない荷物がある場合は、思い切ってレンタルのトランクルームを利用するのも1つの方法だと思います。トランクルームの利用料は、1ヶ月3,000円~6,000円くらいです。
数千万円という家の売却ですので、ここで数千円をケチっても仕方ありません。不要な荷物、場所を取る家具などは、思い切ってトランクルームへ預けておき、少しでも内覧者のイメージがよくなる部屋づくりを心がけましょう。
トランクルームを借りるときは、家から一番近くの物件とかに固執するのではなく、少し距離が離れれててもいいので、トランクの前に車を横付けできる物件を選ぶと便利です。
照明や窓を空けて明るくした方がよいのか?
家の売却マニュアルなどでは、内覧者が来るときは窓をあけ、家中の照明は点けておくように書かれているものがほとんどだと思います。しかし、家中の照明を点けるのは賛成ですが、窓をあけることにはあまり賛成できません。冷暖房が必要な夏や冬ならなおさらです。
もし私が家を売却するのであれば、わざと窓は閉めて、快適な室温にして内覧者を迎えます。そして内覧者が訪問した時点で、すべてのエアコンの電源をOFFにします。
こうすることで「高気密・高断熱住宅」ということがアピールできます。これは多くのモデルハウスや住宅展示場でも使われるテクニックの1つです。その営業マンはこういいます。
「冷暖房は切ったのに、これだけ快適な室温を維持することができるのは、この住宅がそれだけ高気密・高断熱に優れている家だからです」
つまり省エネになり、電気代なども減らすことができる良質の高気密・高断熱住宅であることをアピールするためです。これは中古住宅の内覧時にも使える手法です。
ですが、これはあくまでも売却する中古物件が高気密・高断熱の家の話です。窓から隙間風が入ってくる状態なのにもかかわらず、このようなウソのアピールをしてしまうと、瑕疵担保責任によって、売却後にこちらが修繕費を払うことになります。物件の売却ではウソはつかないようにして下さいね。
照明の買い替えは不要
室内を明るくみせるため、より明るい照明に買い替えることを推奨しているケースもあるようですが、管理人としてはそこまでする必要はないと思っています。
あくまでもトイレやお風呂場、階段などの電球が、LEDでなく普通の照明だった場合、ワット数が大きく明るい電球に交換するという話しだったように思いますが、それがいつのまにか、家中の照明を明るいものに買い替えるようなことを推奨してる記事やサイトをよく見かけます。
トイレやお風呂場など、すぐに交換が可能な電球の場合は、明るいものに交換しておくのもいいと思いますが、わざわざ部屋のLDE照明を買い替える必要はありません。
照明カバーが汚れて暗く感じることはあるので、内覧時には照明カバーを外して、ガラスクリーナーなどでしっかりと掃除しておきましょう。タバコのヤニ汚れなども落としておきましょう。
玄関は徹底的に
内覧者は、必ず玄関を通って室内に入ってきます。購入を検討している人が内覧に来て、真っ先に見る場所が「玄関」です。つまり玄関というのは、その家の顔とも言えます。
内覧者の第一印象は玄関で決まるといっても過言ではありません。玄関は徹底的に掃除をし、少しでも広く見せるように整理整頓しておきましょう。
一般的な玄関は30分もあれば掃除は出来てしまいますが、30分では足りません。最低でも1時間、理想は2~3時間かけ徹底的にやってください。
- 玄関の靴は全部下駄箱にしまう
- 灯油缶など不要なものは置かない
- 床をみがく
- 壁の汚れを落とす
- 照明を明るくする
- ドアノブの垢を落とす
- 綺麗なスリッパを用意する
このようにやることは多数あります。靴を下駄箱にしまい、物を片付けて終了ではありません。さらに玄関までの通路も綺麗に掃除して、アスファルトなどは磨いておくのが理想です。一番意識しておきたいのは「広くて明るい玄関」です。
水回りも入念に
キッチン、バスルーム、トイレ、洗面台など、水を使う場所というのは、汚れが一番目立つ場所でもあり、一番掃除が難しい場所です。
水回りには長年の水垢がこびりついており、簡単な掃除では簡単に落とすことができない汚れも多数あります。
また、各家にはそれぞれ独特の匂いがあります。この匂いは住んでる人は慣れて気付かないかもしれませんが、家の住人以外だと敏感に感じ取ります。匂いの原因となっているのは、たいていがペットか水回りから発せられる臭いです。
特に水回りから発せられる臭いというのは、住人以外は敏感に察知します。賃貸のアパートやマンションの内覧に行ったことがある人なら、その家独特の臭いを体験したことがある人も多いのではないでしょうか。
ですので、水回りの掃除に関しては、経済的な余裕があるのであれば専門のハウスクリーニング業者に依頼するのもアリだと思います。
内覧者が来るたびに依頼する必要はありません。一度やっておけば、あとは日常的な清掃で対応できます。多少費用は掛かりますが、水周りのクリーニングだけであれば20,000円~30,000円くらいでやってくれる業者もあるはずです。
もしペットを飼っている家であれば、同時に家の中の消臭をお願いすることも検討しておきましょう。
窓ガラスや鏡
家の中の鏡や窓ガラスもしっかりと綺麗にしておきましょう。窓ガラスはピカピカに磨いてあるのに、家中の鏡は手垢がべったりなんてことが良くあります。女性は鏡の汚れも気になるものです。
窓ガラスだけでなく、家中の鏡もしっかり磨いて綺麗にしておくことを忘れないでください。また、大きな姿鏡がある家は、その鏡になるべく外の緑や空などの景色が映るように配置しておくと、リラックス効果があると言われていますので、ぜひ実践してみてください。
ベランダやテラス
一番盲点になりやすいポイントが、ベランダやテラス部分です。「とりあえず家の中のものをベランダに出しておこう」、という発想は絶対厳禁です。
ベランダはほぼ100%見られます。せっかく家の中が綺麗に片付いていても、子供が遊ぶ室内用すべり台や車のおもちゃがベランダに散乱してては意味がありません。
ベランダにもなるべく荷物は置かず、素足でも出られるくらい綺麗に床を掃除しておくのがポイントです。もちろんベランダ用の履物もちゃんと準備しておいてください。
それと、普段ベランダに洗濯物を干している場合も、内覧のときは干さないようにしておきましょう。洗濯物があるとそれだけでベランダが狭く感じられます。
業者に掃除を依頼しよう
水回りのときにも少し話しをしましたが、ハウスクリーニング業者に掃除を依頼する方法もあります。物件を売りに出すのと同時に一度専門業者にしっかりと清掃してもらっておけば、その後、内覧者を迎えるときの清掃が大変手軽になります。
家一棟全体のハウスクリーニングとなれば、決して安い出費ではありません。しかしこれも家を少しでも良い条件で買ってもらうための必要経費だと思えば、決して無駄な出費ではありません。
予算的な問題があるようなら、家全体の清掃ではなく、水回りだけなど部分的な清掃をお願いすることもできます。ハウスクリーニングの目安費用をまとめておきます。
清掃の場所 | 参考価格 |
---|---|
家全体(4LDK) | 100,000円~150,000円 |
水回りのみ(キッチン、お風呂、トイレ) | 30,000円~50,000円 |
バスルーム | 12,000円~18,000円 |
トイレ | 7,000円~12,000円 |
キッチンまわり | 10,000円~20,000円 |
リビングのみ | 30,000円~40,000円 |
ペットやタバコ、家全体の消臭 | 50,000円~100,000円 |
せっかくあなたの家に興味を持ってくれている人がいるのに、「忙しくて掃除をする暇がなかった」なんてことだけは絶対に避けましょう。
普段共働きで忙しくされている家庭であればなおさら、一度ハウスクリーニング業者に依頼して徹底的にやってもらい、次からの掃除を楽にすることをおすすめします。
ニオイは無臭が一番
臭いについて、もう少し詳しく話しておきたいので、あらためて解説します。ペットやタバコ臭というのは、本当にその家に住んでる人には気付きにくいものです。しかし他人が家に入ると相当敏感に感じます。
しかも、長年にわたり家にこびりついた臭いというのは、市販の消臭スプレーなどで簡単に消せるものではありません。まったくなにも対策をしないよりはマシ、というレベルしか期待できません。
ペットを飼っていた家、住人の一人でもタバコを吸っている家、合併浄化槽を利用している家などは、専門のクリーニング業者に依頼して、家全体の消臭をしておくことをおすすめします。
ご先祖様には申し訳ありませんが、仏壇がある家も注意しましょう。気付かないだけで、お線香の匂いがかなりします。お線香の匂いは少々気味悪がられることもあるので、なるべくならお線香の匂いにも気を使っておきましょう。
最後にアドバイスするなら、家の消臭は業者によってかなり価格差があります。20,000円や30,000円でやってくれる業者もあれば、200,000円ほどの価格設定をしている業者もあります。
もしハウスクリーニングと同時に家の消臭もお願いする場合は、この消臭の値段で候補となる業者を選ぶのが良いかもしれません。
収納もキレイに整理しておく
押入れやクローゼットは100%見られる箇所です。「部屋の荷物を押入れに隠しておこう」、「クローゼットまでは開けてみないだろう」という考えは甘いです。
絶対に見られる部分ですし、もし見られなかったらその家に興味を持ってくれなかったということでしょう。
押入れやクローゼットを綺麗に片付けておくのはもちろんですが、それだけではダメです。綺麗に整理整頓されていて当然で、気をつけなければならないポイントは、押入れやクローゼットを広く見せることです。
必要最低限のものだけを残し、他のものはトランクルームに預けてしまうのがおすすめです。
そして1つ、ちょっとしたアドバイスします。押入れは一箇所だけ物をあまりいれないようにしておいて下さい。内覧者がその押入れを確認した時、きっと不思議がりますので、こう説明してください。
「そこの押入れは屋根裏にあがる入り口があるんです。定期的に業者さんにメンテナンスや検査をしてもらっているので、そこは普段からあまり物を入れないようにしてるんです」
そうすれば、「この家は定期的にちゃんと検査してるんだ」ということを印象付けることができます。余裕のある方は是非やってみて下さい。いい物件と思ってもらうためには、このようなちょっとしたことの積み重ねが大事です。
内覧時の対応について
何とか自分の家を良く思ってもらおうと、過剰な接客をする売主さんがいますが、売主が直接アピールするのは逆効果となることも多いのであまりおすすめしません。家のアピールは、同行してくれる不動産業者の営業マンに任せて、質問されたことに答えるくらいがちょうどいいです。
ここからは、内覧希望者を迎えるときの対応や、売主として心がけておくことについて解説します。
内覧者はお客様
内覧希望の人は、あなたにとっては「お客様」です。よく勘違いされている売主がいて、「売ってあげる」とか「売ってやってもいい」という上から目線の態度をされる方がいます。
これは、特に売主が50代以上のときに多く見られる光景です。きっと売主も悪気はなく、自分の職場の部下にでも話すつもりで対応してるのだと思いますが、やはりそこは買ってもらう側の立場だってことを認識しておく必要があります。
不動産業者から「突然なのですが、今日内覧に伺いたいというお客様がいるのですが、ご予定はどうでしょうか?」という電話があったとします。
このとき「すいません、今日は美容室の予約を入れてるんです」とか、「今日は友達と出かける約束がありまして」などと断るのは言語道断です。例え美容室の予約を入れてようとも、他になにか先約が入ってようとも、それらを断って内覧を迎えるような心構えでいてください。
どんなに内覧者が物件を気に入っても、売主の態度にカチンときて購入を見送ったケースをこれまで何度も見てきました。どんな内覧者でも、売主にとってはお客様です。そのことを決して忘れないでください。
売る理由も考えておく
内覧者からよく質問されるのが、「どうして売却されるのですか?」という、売却をする理由です。
ここだけの話ですが、「離婚するので」とか「支払いがきついので」というように、バカ正直に答える必要はありません。無難に「両親と同居することになったので」とか、「子供も独立したので、街中のマンションに買い替えを考えてまして」など、売却の意思には直接影響を与えないような理由にしておきましょう。
だだし正直に答える必要はないといっても、雨漏りがあったり、シロアリ被害があるのにそれを隠して売却することは厳禁です。
難しいのは近隣トラブルなどを抱えている場合です。これはどこまで話しておくべきか難しい問題なので、不動産業者の担当者とよく相談して、どこまで正直に話すか決定するようにしてください。
なるべく1人で対応する
内覧者を迎えるときはできるだけ奥様お一人というのが理想です。ご主人やお子さんはなるべく外出してらうようにしましょう。内覧者の気持ちになって考えると、その家の住人がいる中で、隅々まで家を見学するのは気がひけます。
部屋に子供がいるのに、ずかずかと子供部屋に入って押入れをみたりするのって普通なかなか出来ませんよね。
赤ちゃんが急に泣きだしたりすると、「あぁ、早く失礼しなきゃ」と余計な気を使わせてしまいます。またご主人がいる前で、家のことをあれこれ尋ねるのも気が引けるという人も多いので、ご主人には子供やペットを連れて外出してもらっておくのが理想だと思います。
内覧者にお茶を出したり、そこまで気を使う必要はありません。もし内覧が一通り終わり、同行してる営業担当者がテーブルなどに座って少し話しを始めたりしたときは、お茶などを出せば良いと思いますが、普通に見学して帰る場合は、お茶などを出す必要はありません。
ただ一度見学に来たことがある家族が、もう一度見せて欲しいと内覧に来たときは、なるべく内覧が終わったあとにお茶を出して、少しお話しをしながら質問などを受ける環境を作ってあげるようにしましょう。
価格交渉があった場合
内覧時はなるべく奥様一人で対応したほうが良いと言いましたが、もし見学者から具体的に値下げなどの話しを切り出されたら困ってしまうと思います。やはり金額面の話しになってくると、奥様の一存では決めれないことも多いでしょう。
ですので、内覧者を奥様一人で迎えるときは、あらかじめ値下げ交渉をされたときの対応を決めておきましょう。いくらまでだったら奥様の一存で決めることができるのか、具体的な金額を事前に話し合って決めておいて下さい。
この話し合いの結果は、同行してくれる営業マンにも伝えておくのが理想なのですが、自分たちが売却を依頼してる不動産業者の営業マンではなく、買主側が連れてきた不動産業者の営業マンであれば話しておく必要はありません。
売却を依頼してる不動産業者の営業マンは売主の味方です。しかし買主が連れてきた不動産業者は、買主の味方だと思って接してください。
内覧時の対応方法は以下のサイトの記事でも解説しているので、合わせてチェックしてみてください。
成約率アップのコツ
内覧時に売主が口を出しすぎるのはNGだと言いましたが、物件を良く魅せるための努力を怠ってはいけません。
ここでいう努力とは、内覧者が買いたいと思ってもらえるように、その家の魅力を最大限引き出すことです。
とにかく物件をアピール
間取りや築年数などは、物件情報をみれば書いてあるのでアピールする必要はありません。物件情報には書かれてないお得情報などをアピールします。
- 太陽光発電システムを搭載してるので、電気代が1年間通して○○円もお得になった。
- この家の設計は有名な○○建築士という方にデザインしてもらった。
- 売りに出すときに住宅診断を受けたがシロアリ被害はもちろん、配管などの傷みもまったくなかった。
言葉だけでなく、これまでに住宅診断やリフォーム工事を実施してる住宅であれば、それらを時系列でまとめてプリントしておくのも効果的です。
- 平成21年7月 シロアリ防腐処理
- 平成23年2月 外壁塗装、防水シートの張り替え工事
- 平成25年5月 リビング、寝室、子供部屋のクロス張り替えと和室の畳交換
- 平成26年8月 電気温水器をエコジョーズに新品交換
- 平成28年8月 太陽光システムに蓄電池を増設
- 平成29年7月 住宅診断にて異常なし
それと、家を建てるときにこだわったポイントなどがあれば、それらも説明できるように予習しておくといいでしょう。なぜこの間取りにしたのか、動線などはどういったことに気を配ったのかなどです。
周辺の生活情報を作成しておく
上記は建物のアピールポイントでしたが、周辺環境でアピールできるポイントもあります。
説明しなくてもわかるような情報ではなく、長年そこに住んでいたからこそ知ってるお得な情報などを伝えましょう。
周辺マップを作成する
購入希望者にアピールするためにやってもらいたいのが、まず独自の周辺マップを作成することです。手書きでも構いませんし、グーグルマップなどを利用して伝えたい情報をパソコンで入力し、それを印刷して渡してもOKです。
とにかく、自分だけが知ってる魅力的な情報をまとめてあげることが大事です。
マップの内容は難しく考えなくて大丈夫です。奥さんにアピールする場合は、「○○スーパーは木曜日が大売り出し」「▲▲スーパーは火曜日が特売日」。その他には「○○病院の先生は詳しく説明してくれるので信頼できる」、「▲▲歯科は先生の腕が良いと評判」など、主婦の人が世間話で話すような内容でいいです。
この手作りマップは本当に威力がありますので、ぜひ試して下さい。
近隣住民や町内会などについて
中古住宅を買うときに買主が不安に思うことは、近隣住民や町内会のことです。しかし、買主側からは「お隣さんはどんな人ですか?」とか、「町内会はうるさい人いますか?」など、なかなか聞きづらいものです。
ですので、なるべくなら売主の方から、それとなく住みやすい環境であることをアピールしておきましょう。
もちろん近隣住民の悪口や愚痴は厳禁です。いくら腹に据えかねていることがあっても、そういった話題には一切触れず、良い部分をしっかりとアピールしておきましょう。
小学校や中学校の特徴
小さいお子さんがいる家族が内覧に来られたら、区域の小学校や中学校についても話しを振ってあげてください。
どんなことに力を入れている学校なのか、授業参観の回数や学校行事のこと、防犯対策に関する取り組みなども興味がある分野だと思います。
おすすめの穴場スポット
周辺マップと被る部分もありますが、実際に住んでいたからこそ知ってる隠れスポットなども教えてあげましょう。
「お花見スポット」、「花火が見れる穴場ポイント」、「美味しい料理屋さん」、「行列ができる評判のお店」など、引っ越してきたあとの生活が楽しくなることを想像できるような話題を少しでも多く伝えてあげることが大事です。
内覧して辞退した人の理由を聞く
成約率アップに欠かせないこと、それは内覧してくれたのに成約にいたらなかった理由を受け止め、いかに改善できるかです。
内覧に来てくれるということは、あなたの物件に対して興味をもってるからこそです。貴重な時間を割いて内覧に来てくれたということを理解しておいてください。
しかし、成約に至らなかったのには、きっとそれなりの理由があるはずです。それを知ることこそ、成約への一番の近道となります。なぜ成約に至らなかったのか、なにが問題だったのかを把握しなければなりません。
- 他に良い物件があり、今回はそちらに決めました
- ちょっと間取りが希望とは合わず、妥協できませんでした
- やっぱり駅まで遠いのがネックで・・・
- どうしても予算的に無理でした
このように当たり障りのない理由であれば、不動産業者の担当者も正直に教えてくれますし、仕方のない部分でもあります。しかし、以下のような理由は問題ありです。
- どうしても売主の上から目戦の態度が気に入らなかった
- 思ってたより建物がボロボロだった
- 建物の状態や立地を考えたら価格が高すぎる
- なんか家に入ったとき霊的な嫌な感じがした
- 離婚による売却など、縁起が悪いので買いたくない
このように、売主にあまり伝えたくないような理由であれば、営業担当者が忖度して事実を伝えてくれない可能性があります。
つまり聞きたくない理由だったとしても、それを受け止める覚悟があることを営業担当者にきちんと伝えておき、本当の理由を話してもらう信頼関係も大事ということです。
空き家の場合
今回は住みながらの売却について解説していますが、せっかくなので空き家の状態で売却する場合のポイントも、少しお話しします。
実際、住みながらより、空き家の状態で売却するほうが、早く買い手が決まる可能性は高いです。
空き家の方が、内覧者も気兼ねすることなく納得がいくまで隅々まで見学することができますし、営業担当者としても24時間いつでも自由に内覧に連れていくことができるからです。
また、通常の内覧だけでなく、オープンハウスを実施することも出来ます。最近のオープンハウスは凝っていて、外国風に「ホームステージング」で物件をより魅力的に見せる工夫がされています。
ホームステージングとは
売却する予定の物件に家具や小物でインテリアコーディネートを加え、モデルルームのように購入検討者により良い印象を与え、売却を円滑に促すためのサービスです。
参考:ホームステージングジャパン
早期売却のために、このようなホームステージングサービスを採用してる不動産業者もあります。別途費用がかかってしまいますが、効果は期待できます。この場合、家具もすべてレンタルですし、資格をもった専門の人がコーディネートしてくれるので、より物件を魅力的にみせることができます。
内覧がない場合
家の売却で一番深刻な問題は、内覧者が来てくれないことです。内覧者が来てくれるのに成約に至らないのは、それほど大きな問題ではありません。しかし内覧者が全然来てくれないというのは、かなり深刻な問題で、早急に対策を講じる必要があります。
そのためにはまず内覧者が来ない理由を明確にしなければいけません。そこで内覧者が来てくれないケースをいくつか紹介しますので、自分の物件が当てはまっていないか確認してみましょう。
物件情報の見直しをする
まずは物件情報の見直しをしましょう。
- 売り出し価格は適正で、相場と比べて高すぎないか
- 大きくマイナスになるような物件情報を公開していないか
- インターネットで自分の物件がちゃんと表示されているか
- 大手不動産サイトにも情報がアップされているか
このような点に気を配って、今一度、自分の物件情報を見直してみましょう。特に売り出し価格の見直しは重要です。
価格を下げすぎると、損してしまいます。値下げする際のポイントは以下のページで解説しているので、内覧が来なくて悩んでいる人は、ぜひチェックしてみてください。
仲介業者の変更も視野に
物件に問題がなければ、次は売却依頼してる不動産業者の見直しと再検討が必要です。物件に問題がない以上、その他に考えられる問題は、媒介契約を結んでいる不動産業者です。
期待してるような宣伝活動をしてくれてない可能性も考えられますが、特に注意すべきポイントは、業者が「囲い込み」をしていないかです。この囲い込みは、知られてないだけで、かなり多くの不動産業者が実際にやっていることなので注意してください。
物件の囲い込みとは、売主と買主の双方から仲介手数料をもらいたいがために、物件の情報を外部に公開しないことをいいます。売り出している物件を隠して、ウソの情報を流すということです。
なぜ囲い込みが起きるのかですが、それは、もし他の不動産業者が連れてきた買主で商談が成立した場合、仲介手数料の半分をその不動産業者に渡さなければならない決まりになっているからです。
売主と買主、それぞれ違った不動産会社が仲介手数料を折半することを「片手仲介」といい、買主と売主の双方から仲介手数料をもらうことを「両手仲介」といいます。
日本の不動産業界において「両手仲介」は禁止されていませんが、アメリカなどの諸外国の多くは、不動産売買の支障になる可能性が高いという理由で、「両手仲介」そのものを禁止しています。
囲い込みをされていることが判明したり、媒介契約のルールを守らずレインズに登録していないなど、疑いがある行動をしていた場合は、たとえ媒介契約の契約期間中であっても、早々に不動産業者の変更をすることを強くおすすめします。
以下のページで、囲い込みされた場合の対処法を解説していますので、合わせてチェックしてみてください。
売却が難しい場合は買取も
物件情報の見直しや、不動産業者の変更をしても思ったように内覧者が伸びない場合は、業者による買取や買取保証を検討するのも一考だと思います。
業者による買取というのは、不動産業者に直接その物件を買い取ってもらう売却方法です。
業者による買取であれば、市場売買で売れないような物件でも買い取ってもらうことができるので、最終手段として検討しておくようにしましょう。
業者による買取の最大のデメリットは、買取価格が市場での売買に比べて割安になってしまうことです。買取してくれる業者にもよりますが、平均だと市場相場の5割~7割くらいの買取額になることが多いようです。
しかし、買取のデメリットといえる部分はこの1点だけなので、そこを許容できるのであれば業者買取は多くのメリットがあり、決して悪い決断ではありません。
業者買取におけるメリット
ここで簡単にですが、業者買取のことをあまり知らない方に向け、メリットをおさらいしておきます。
瑕疵担保責任が免除される
通常の不動産売買であれば、売主には一定期間建物を保証しなければならない「瑕疵担保責任」というものが発生します。
しかし業者による買取であれば、この瑕疵担保責任を負う必要はありません。このメリットがあることで、業者買取を選択する人がいるほど、売り主にとって大きなメリットとなります。
すぐに現金化できる
業者による買取であれば、すぐに売買契約することができます。早ければわずか1週間ほどで売買代金が手元に入ってきます。
内覧の必要がない
買取査定のとき、一度だけ査定員が自宅を訪れますが、内覧はその1回だけです。内覧希望のたびに、知らない人が家の中に入ってきて、隅々まで見て回ることはありません。
近所にバレずに売却できる
業者買取であれば、不動産情報誌や新聞折込チラシに物件情報を載せる必要もありませんし、家の前に「売り家」という看板を立てる必要もありませんので、近所の人に気付かれずにひっそりと売却することもできます。
自分の都合で引渡しができる
物件の引渡し日など希望があれば、その日にあわせて引渡すことができます。住み替えなど、売却と購入の時期を調整したい場合にはとても重宝するはずです。
まとめ
内覧時の対応は、家売却を成功させるためのカギを握っています。内覧に来てくれる人は、少なからず何かしらあなたの物件に興味をもっています。しかし、内覧をしたことでこれまでの熱が一気に冷めてしまうこともあります。
でも大丈夫です。内覧のせいで売却を辞退した人がいた時、その理由を明確にして改善することができれば、早期売却に繋げられるはずです。その失敗を次に繋げることが大事です。
内覧で最後の一押しをしてあげることで、購入へと意思が傾くこともあります。当記事に書いてあることを参考にして、売却を成功させて下さい。
内覧そのものが少ないときは、早期に物件情報の見直しや、不動産業者の変更も視野にいれて再検討する必要があります。実際、不動産業者を変更した直後に、買い手が決まったというケースもあります。
同じ不動産業でも、そのお店の営業スタイルや営業担当との相性というものがあります。自分に合う不動産業者をいち早く発見することも、早期売却への大事な取り組みの1つとなります。