不動産仲介手数料の相場は?値引き出来る業者はあるの?

不動産仲介手数料の相場は?値引き出来る業者はあるの?

不動産売買には、必ず仲介手数料が発生します。仲介手数料は売却物件や購入希望物件の価格が高額だと、その分手数料の金額は高くなります。

仲介手数料には相場はあるのか、また値引きは可能なのか、非常に興味があります。ここでは、仲介手数料自体や相場と値引きについて、分かりやすく解説をしていきます。

不動産売買の仲介手数料について

不動産売買の仲介手数料ですが不動産業者にとっては、非常に大きな収入源になっています。仲介手数料が収入のすべてだという不動産業者も、決して珍しくはありません。その理由ですが不動産業界は、一般的な物品売買市場とは少し利益の出し方がちがっているからです。

不動産売買では、不動産業者が売買差益額を出すことはありません。例えば3000万円でマンションを売って欲しいという売り主の依頼があれば、不動産業者は購入希望者である買主に3000万円で売ります。つまり利益金額はゼロ円、粗利益率ゼロ%です。

しかしこれでは不動産業者の働きは、まったくのボランティア状態になってしまいますから、運営していくことができなくなります。そこで、物件売買の仲介をしたことに対する手数料をもらうことで、収入を得ることになります。

この時の手数料を、仲介手数料といいます。つまり、仲介手数料は不動産業者の働きに対して支払われますから、一種の手間賃のような性質だと思ってください。この仲介手数料ですが、売主と買主の両方に発生します。

仲介手数料の上限額

不動産業者の主な収入源は、一般的な物品売買市場のように利益金額を求めるやり方とは違い手数料収入になります。

しかし、宅建業者である不動産業者には、しっかりとした規制があります。その規制ですが不動産業者が受け取る仲介手数料には、宅地建物取引業法という法律で決められた上限があります。宅地建物取引業法は、一般的には宅建業法といわれていて、昭和27年にできた法律です。

宅建業法は、太平洋戦争後米軍の無差別爆撃によって、焼け野原になった日本国内が住宅難になっているときに詐欺まがいの不動産業者が横行して、大切な財産を失う人や多大な損害を被る人が大勢いたために制定された法律です。

宅建業法で不動産業を免許制度にして、不動産取引業務を適正化、公正化、健全な発達を促進して人々の利益を守ることが出来るようにすることが、この法律の精神になっています。

その宅建業法は国土交通省の管轄下にあって、仲介手数料は「土地建物取引業法第46条第1項」に上限が定められています。

計算方法ですが、物件価格の、

  • 200万円以下の部分は5.4%、
  • 200万円を超えて400万円までの部分は4.32%、
  • 400万円を超える部分は3.24%

などと細かく決められています。

この「部分」というところが分かりにくいのですが、例えば物件価格が1000万円の場合の正式な仲介手数料の計算方法ですが、次のようになります。

  • 200万円×5.4%=108,000円
  • 200万円×4.32%=86,400円
  • 600万円×3,24%=194,400円

合計1,000万円で388,800円になります。

このように1000万円を、200万円までの部分と200万円から400万円までの部分、そして400万円から1000万円までの部分である残りの600万円に分解して計算しなくてならないという、面倒な計算になります。

そこで「速算法」といわれている計算方法を使うことが、一般的になっています。例えば1000万円の仲介手数料ですが、速算法の計算式は、

(1000万円×3%+6万円)×1.08=388,800円

になります。出てくる答えは、正式な計算式で計算したものと同じです。
したがって、以下のような、

(物件売買価格×3%+6万円)×消費税

という計算方法を使うことが一般的になっています。

仲介手数料の相場は?

仲介手数料に相場はあるのかというと、宅建業法で決められている上限が相場だといえます。不動産には400万円以下の物件はまずありませんから、不動産業者と媒介契約をしたほとんどの人が、仲介手数料の上限になる3%プラス6万円(税抜き)を支払っているのが実状だからです。

それでは、なぜ仲介手数料は上限が相場になるのか、ということを解説していきます。

専任媒介契約や専属専任媒介契約を締結するときには、必ず仲介手数料について合意をしなければいけないのですが、この時に不動産業者は契約書の中に正式な計算式で仲介手数料が発生することを提示してきます。前に書いたかなり面倒な計算式です。

そして、この計算式による仲介手数料が宅建業法で定められた上限だということは、ほとんどの場合契約書には明示されていません。中には、営業マンが口頭で説明する場合もあるかも知れませんが、よほどのことがない限り自分たちに不利になるようなことは言わないケースがほとんどです。

さらに、ほとんどの依頼者は不動産取引の素人ですから、宅建業法によって仲介料の上限が決まっていることを知らない人が大勢います。そのため、提示され仲介手数料が上限いっぱいだということに気付いていないので、そのまま契約が締結されます。

仮に何か疑問があって営業マンに仲介手数料の内容を説明して欲しいと言っても、3%プラス6万円が法律で決まっている正当な報酬ですと言われてしまうと、納得することになります。この時にも、仲介手数料は売買価格の0%~3%プラス6万円の範囲内だという言い方を普通はしません。

これが仲介手数料の相場は、宅建業法で決められている上限になっている主な理由です。

とは言っても、宅建業法で仲介手数料の上限が設定される以前は、10%~20%程度の仲介手数料を取る不動産業者はたくさんいたわけですから、それを考えるとある意味では適正な料金だともいえます。何しろ宅建業法のおかげで、ボッタくり業者はいなくなったわけですから。

ただし、中には広告宣伝費や移動の費用を請求してくる不動産業者もいるようです。しかし、依頼者が特別な広告を要求したりしない限り、広告宣伝費や移動の費用は不動産業者の負担になりますから、応じないように注意してください。

仲介手数料の相場は宅建業法で決められている上限になっている、ということになります。

値引きする際の注意点

では、この仲介手数料は値引き交渉で何とかならないのか、という疑問が出てきます。

仲介手数料の値引き交渉が出来るのかどうかと言えば、交渉自体をすることは可能です。交渉のやり方としては、支払いの時に交渉をする方法と、媒介契約をする時に交渉する方法があります。

支払の時に交渉する方法ですが、例えば、1000万円の物件売却が決まると仲介手数料は388,800円ですが、支払のときに交渉をすれば端数の切り捨てぐらいはしてくれます。上手くいけば30万円ピッタリにしてくれることもあります。

媒介契約をする時に交渉する方法は、売却を依頼する物件が人気物件だった場合、仲介手数料を値下げしてくれたら媒介契約をする、という交渉も可能です。

この場合、業者として人気物件はぜひ欲しいので、他の業者と競合していることをチラつかせるとかなり成功率は高くなります。一方、人気物件ではなくても、交渉自体は可能ですが成功率はあまり高くはありません。

しかし、媒介契約の時に値引交渉をして不動産業者が応じた場合、人気物件は別ですがそうでない物件に関しては意外な弊害があります。

その弊害ですが、不動産業者があまり熱心に営業活動をしなくなる、というケースが出てくる可能性です。

不動産業者も人間ですから、仲介手数料の上限いっぱいをもらえる物件を優先的に営業して、値引きされた物件はどうしても後回しになることがあるからです。つまり、値引き交渉は上手くいったけれど、物件が売れるまでに時間がかかるということになりまねません。

あまり露骨な値引き交渉をすると不動産業者のやる気を損なうことがあって、結果的に物件が売れるまでに時間がかかり過ぎることがある、ということになります。

もし、どうしても仲介手数料に不満があるようでしたら、売り物件に関しては初めから仲介手数料半額とか無料を謳っている業者もありますから、問い合わせをしてみることも良いかもしれません。

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